2016年度のForm W-8BEN(銀行版)の書き方
福田です。Bank of Americaから「税務報告書作るからこれよろしく」と2回目のW-8BENが郵送されてきました。
アメリカ留学中銀行口座を作られる方やこれからアメリカに住まわれる方、およびFacebook オーディエンスネットワークなどで必要になられると存じますので、ここにやるべきことを記録しておきます。
なお、一般にあるフォームとはどうやら少し違うようですので、その点ご了承願います。
フォームは早ければ5分で書き終わる。さあ記入しよう
フォームは英文で圧倒されますが、次の要領をつかんでやれば最短5~10分程度で終わります。どのみちやらねばならないのでさっさと記入しちゃいましょう。
Section Aを記入する
まずは右側にあるPermanent Addressを記入しましょう。
ここには日本での住所を入れます。例えば(極端な例えですが)皇居に住んでいるのであれば「1-1 Chiyoda,Chiyoda-ku,Tokyo 1008111 Japan」と。略称は禁止なようです。また、順序はお分かりの通り「番地→地名→市区町村→都道府県→郵便番号→国」の順です。
さらにその下にある「Country of citizenship」は国籍です。日本であれば「JAPAN」と入れます。
左側にあるリファレンスナンバーは口座番号を入れれば良いようです(少なくとも色々見た限り)。
下に行って、U.S. Taxpayer IDがあるなら(SSNかITIN)それを書きます。右へ行くとForeign Tax ID numberですが日本人ならば不要と思われます(マイナンバーは海外で使いますとは公式でもどこでも一言も言っていないですし)。その代わり右に進んで誕生日を記入します。順番は月/日/年です。年月日ではないです。ご注意ください。
Section Bを記入する。すごい簡単です
さて、ひと段落。次はサインとブロック体での名前、サインした日を書きます。左上がサイン。日本語でもOKです。下に行ってブロック体デフルネーム(僕であればTAKURO FUKUDA。もちろん例です)。そして右上でサインした日付を月日年の形式で記入します。
このセクションBはただこれだけ。
Section Cは宣誓ですがこれも簡単
セクションCに進みます。ここは意訳すると「俺2012年以降から今まで故意には嘘ついてねーからな!誓ってやるぜ!」的なことが書いてあります。読者の皆さんは当然善良な一外国人(アメリカから見て)ですから、サインをします。Sign Hereの右の部分に署名。その横にあるDateの部分の下線にはまたさっきと同じ形式で署名日を記入します。
裏面に進んで書き続けます
裏面(2ページ目)はざっくりアメリカでの状況を聞いて来ます。
まず一番上のName of Individualはその名の通り個人名です。僕であればTAKURO FUKUDAと記入すればいいでしょう。特に書き方についての指定はありませんが署名でもないようなのでそこそこ綺麗にブロック体で名前を書けばいいでしょう。
次にAccount Number(s)について。これはさっきと同じリファレンスナンバー、つまり口座番号を入力すればいいでしょう。
次はセクション1-3ですが、これはステータスに応じてどれか一つを選びます。
セクション1
学生関係や国家・国際機関関係で来ているのであればセクション1となります。
一番上はF,J,M,Qビザで来ている学生がチェック。二つ目のボックスはJ,Qビザで来ている先生などがチェック。
三つ目はA,G-1かG-4ビザで来ている国家公務員や国際機関の職員がチェック。もっとも、これはほとんどあり得ませんが。最後は配偶者ビザないしは親がビザを持っている21歳未満の結婚していない子供の場合にチェックします。
これだけです。
セクション2
セクション2はセクション1に当てはまらないアメリカ非居住者がチェックします。該当される方はさらに、今年滞在した日数をaの部分に入れます。二つとも同じ値を。bには去年アメリカに滞在した日数をまず左に、続いてそれを3で割った数を右に入れます。そしてcには2年前の滞在した日数を左に、続いてそれを6で割った数を右に入れます。ちょっと見た感じだと、3年間の滞在合計が183日以上(およそ6ヶ月以上)で、なおかと今年1~12月までの滞在合計が31日以上(およそ1ヶ月以上)である場合はこれが使えるようです。
特に明記されていないので、四捨五入で良いかと思います。ですがセクション2,3に関してはちょっと自信がないので該当される方は米国税務の専門家や、銀行などに相談されることをお勧めします。
セクション3
上のどれにも当てはまらない人が書く欄です。ここはざっくりいうと「お前なんでアメリカ人じゃないくせにアメリカの住所とか電話番号使ってるの?理由を説明して、ねえ住んでる期間短いくせにおかしくね?」ということです。
英語で書くのが基本ですが、別の言語で書くことも可能です。その際は別添で英語に訳した文書も必要とのことです。
証明
最後はまた宣誓です。Signatureにサインを入れ、Dateには月日年で署名した日付を記入。Print Nameはブロック体で名前を記入します。
パスポートのコピーを添付して送り返す
最後に、アメリカ人じゃない証明としてパスポートの顔写真が載っている欄をコピーし、それを添付してさっきのW-8BENフォームとともに封筒に入れ、指定された場所へ送り返します。
以上です。お疲れ様でした。
間違えた場合は?
間違えて記入してしまった場合は原則として二重線でいいと思います。というのも、さすがにちょっと書き間違えたごときでいちいち再取得の羽目になってたら銀行もIRSも手が回らないでしょうし。日本と違って印鑑文化もないので、二重線だけでいいという結論になります。
あんまり間違えすぎて書くスペースがなくなってしまったのなら銀行に相談しましょう。
ってかそもそもW-8BENって何?
W-8BENはアメリカに居住していない外国人が銀行口座作ったり、Kindleとかで稼いだり、Facebook オーディエンスネットワークで稼いだりするときに提出するものです。要はアメリカ企業を通して儲かる可能性があるときに申告する書類と見ていいでしょう。これを提出することでアメリカでの租税をされることがなくなるようです。
まとめ
すっごい長いのですが、実際わかってやってみると案外すぐ終わるものです(分かるまでにすごく時間かかりましたが)。さらにこの記事を見たことでもっと早く終わらせることができるとそう信じています。お疲れ様でした。
まあ確定申告とか源泉徴収(?)の方がもっと面倒ですがね…っと。日本でやっていたバイトで一回やりました。
※ここに書かれた情報はアメリカ東部標準時の2016年11月7日を基準としています。ここに記載された情報を利用したことで再度訂正が必要になった場合や、損害があったとしても責任は負いかねます。また、ここにあるアドバイスは個別に対して行っているものではなく、一般的事実を私的に翻訳し、サポートしているだけです。
この記事は最終編集から一年以上経過しております。この記事に書かれた内容をご利用・実践される際は十分ご注意ください。