Plastcが破産、各方位に迷惑をかける。メールの和訳・返金方法について。

福田です。先ほど東部夏時間3:24分付でPlastcから「ごめ〜ん破産しちゃったんだ〜」的なメールが届きました。ここでは、そのメールに書いてある文章のざっくりとした和訳、前兆、及び消費者が取るべき今後の行動などを書いていきます。

                       

ダメだと諦めながらメガネを掴む社員

当該メールの和訳

残念なお知らせです…
3年間にわたり、Plastcは最も技術的でスマートなカードをこの世に誕生させ、お届けするミッションを持ちつづけることで、飛躍的な進化を目標の達成に向けて進んで参ることができました。しかしながら、Plastcは事業継続をするための及び資金獲得手段が尽きてしまいました。つきましては、Plastc, Inc.は連邦破産法第7章に基づき、2017年4月20日(太平洋夏時間)に事業を停止いたします。私たちは目標の達成に失敗してしまいましたが、私たちはここまで懸命にPlastcのカード開発をしてきて来られたことを誇りに思います。しかしながら、資金不足の状態では事業継続が不可能なため、全ての従業員を解雇いたします。とどのつまり、カスタマーサポート及びSNSのアカウントは今後利用不可能、そして閉鎖となります。

どうして破産したのかについてご説明させてまいります。
今まで資金難に陥った時にも、他の投資家は可能な限り投資を増額なども含め、継続していただいておりましたが、最終的にはさらに他のキャピタルからの支援が必要となってしまっていました。ついては、他の投資家に向けて支援を要請したところ、私たちは約4億円にもわたる投資を2017年2月28日の時点で打診していただけました。それらはもちろん動作する前提であったPlastcを投資家及び支援者に対して見せたことが前提となりました。また、各資金はPlastcカードの事前予約顧客に向けた大量生産、及び発送のために保全されていました。しかしまず初めに、最も投資していただいていた投資グループが当社に対する投資を2週間先に延期してから当社の雲行きが怪しくなってまいりました。その投資がおじゃんになってからは、Plastcは他の、約7億4千万円の値を提示した投資家と協議してまいりました。この協議は概ね先週まで続いてまいりましたし、ほぼ約定に近い状態ではございました。もしこれが成功していれば、私たちはPlastcのカードをしっかり発送できましたし、一般販売の段階まで持っていくことができまいた。しかしながらこの土壇場でまた不幸が起こりました。この投資家が先の投資を無効としてきました。互いに署名をして、投資家が支援を行うと言っていた矢先の出来事で私たちも不意を突かされてしまいました。この時点で資金ショートとなり、今回の事態に至りました。

支援者に向けてのメッセージです。
そして、ここまで幾多もの課題がありましたが、私たちの支援者がいるため、このお知らせはさらに厳しく、心苦しいものとなってしまいました。私たちはもうほとんど倒産の前には生産の準備ができていていましたが、これ以降はこれ以上の資金がないと発送・生産・梱包全て行うことができなくなってしまっています。あなたがこの結果をとても残念に思うと同時に、私たちもこの結果を大変残念と思い、混乱しております。私たちはあなた方支援者の投資に報うために、どのような努力をしてきたかについて、ご理解いただることと信じております。

Plastc, Inc. より

思い当たる前兆・メールを読んでの感想

思い当たる前兆といえば、僕が留学資金がショートしかけて「返金してちょうだい!」と言った時に「すまん、今回は部分返金で手を打ってくれないか」と言われたことでしょうか(ちなみに以前資金ショートしかけて返金要求した時はすんなり返金していただけました)。また、この数ヶ月ディスカウントセールのメールをしつこく送ってきたことでしょうかね。また、発送をなんだかんだ文句つけて2年近く遅らせたのも要因の一つになります。この三つは十分に資金繰りの悪化を予期させる要素となっています。なんか特に二つめのものは直前までバンバン広告を打ち続けていた、てるみクラブを彷彿とさせる出来ですね。

あと、この会社ギリギリまでさらなる支援を求めなかったのも色々と問題な気がしますし、土壇場のことも予想しておこうよ、と思いました。残念でした。

今後すべき行動

今後消費者が取るべき行動、それはただ一つ。カード会社にチャージバック申請をすることです。チャージバックとは、商品が届かなかったり、あるいは届いてもあまりにも宣伝・カタログなどとかけ離れていたり、もしくは不正利用があった場合などに返金を要求できる、VISA/Master/JCB/AMEX/Dinersなどの消費者保護制度です。今回、Plastcが倒産したことで、誰にも商品が届いていないという事態になった故、チャージバックが可能と思われます。ただし、多くのカード会社は申し立てを120日(4ヶ月)までと制限していることから、それ以前にオーダーした方は返金が厳しいかもしれません。それでも、国外決済扱いであることなどから、カード会社の裁量で対応してもらえる可能性もなきにしもあらずなので、一か八か電話をしてみることを強くお勧めいたします。私も購入からすでに7ヶ月程度経過していますが、返金対応がほぼ4ヶ月前の話なので、この記事を書いた数時間後にトライしてみようと思います。
チャージバック方法ですが、まず各カード会社のカードデスク電話番号を見つけましょう。検索キーワードは「(カード会社名) カードデスク」です。これで、電話番号を見つけたらそこに電話します。そしてオペレータを呼び出して、その電話口で「カード決済をした海外の会社が倒産したため、チャージバックを行いたいので詳細をお教え願えますでしょうか」と申し出ましょう。その後、詳細(カード番号などの本人確認条項含む)を聞かれて、可能だったらチャージバックの手続きに入ります。カード会社によっては、購入した、また破産した証拠、稀に内容証明などを要求してくる可能性があるため、その準備もしておきます。そしてそれらの書類仕事が終わったら待ちです。最短1週間程度、最長半年(大抵は3ヶ月以内)程度で返金が認められると、口座に返金されてきます。今回Plastcを定価で買った人は150USドル、割引で買った人は120米ドル程度などまちまちですが、認められた場合はほとんどの人は1万円強の返金がなされるものと思います。

…と言っても、返金は期待しないほうがいいでしょう。ぶっ飛んでるんですから、サポートも飛んでるんですから、カード会社から補填拒否された時点で諦めましょう。悲しい事実ですがね。僕も当時のレートで1万5千円もぶんどられてる被害者ですから。はぁ。

ちなみにこれで実質生き残っているスマートクレジットカード界隈はSpendおよびSwypのみとなります。Coinも先日業務終了を通告しましたし。SwypはSSNがいるので使えない(そもそも使えても今製造待ち)ので、実質日本人が使える選択肢はSpendのみとなります。

追記:カード会社とのやりとり

先ほど(2017/4/2 20:40 EDT)にスルガVISAカードデスクとやりとりしてみました。まずいつも通り16桁の番号と、名前など、あと本人確認を聞かれた上で次のようなことが聞かれました。

  • いつ・どこで(加盟店)・いくら購入したのか
  • 部分返金などはあったか

この二点を聞かれた上で、上の人に話を通しに行っていました。その間保留、3分ほど。その結果、回答は「一回、加盟店側にメールで話を通すのを試してみてほしい。もしかすれば返金処理してくれっかもしれないからね。それでダメならまた連絡してくれれば上に話をもう一度通してチャージバック要請するから」とのことでした。そこで、先ほどのカスタマーケア閉鎖の部分を言ってみましたが、同じ回答でした。というわけで、一度あのメールに返信してみます。それでメーラーデーモンが帰ってきたら・あるいは週明けまで待って返事がなければ、カードデスクにまた連絡して、対応を伺ってみます。購入時のメール、キャッシュから拾った利用記録などの全て残っている記録は完全に保全しておくように、とのことです。また、先に海外からの請求である旨を伝えておくのも良いと思います。
ちなみに僕は2016/10/29に再購入($135)し、2016/12/16に一部返金($20)を受けた組です。すでに4ヶ月すぎているのでダメ元ですが。

皆さんは、一度先に連絡を入れてからダメそうならその旨を最初の電話で伝えておくと事が早く済むかもしれません。何せ初の事態ですから、私としても手探りな状態です。どのみち返金は、なされないでしょうから、一応チャージバックようにさっさと証拠を作っておきました。中身はざっくり領収書と購入後のサポートのやりとり、一部返金処理についての話、破綻時のメールとそれに対する返金要求、そしてGoogleのキャッシュから拾い上げた利用規約です。合計13枚。規約はもう間も無く消えると思うので、必要でしたらお渡しします。チャプター7の証拠も欲しいのですが、これは拾い上げる事がネットからだとできませんでした。

スルガ銀行はチャージバック要請決定

以下、2017/4/25 22:00 EDTごろ追記です。

スルガ銀行の某サービスからお電話をいただいたので、要点をまとめると「チャージバック(返金?)要請は加盟店宛にする」とのことです。ただし、返金される保証がないこと、及び最長2ヶ月程度時間がかかるとのことです。時間の様子などからみて、また連絡が取れないことから見て、おそらく返金要請ではなくチャージバック要請で決定と思われます。予想以上に速やかに事が進んでいます。あとかなりオペレータが同情的だったのもなかなかに興味深いですね。
ちなみに聞かれた内容は、次のような事です。

  • どのような商品を買ったのか
  • 個数は何個か
  • いつ頃届く予定だったのか
  • ネットで購入した、で間違いないか
  • URL・サポートのメールアドレス・電話番号

また、これに加え追加の証拠があれば、特定のメールアドレスに転送もしくは送付をしてほしいとのことです。
調査・裁定が完了し次第、電話で連絡が来るそうです。ちなみに国際電話OKでした(日本の携帯は回線止めてますし、IPだってのも不安定なので、アメリカの携帯宛に電話してもらいました)。

これでメールを送ったので返答のボール待ちです。

この記事は最終編集から一年以上経過しております。この記事に書かれた内容をご利用・実践される際は十分ご注意ください。

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