アメリカで使われているICT教育プロダクト4選。日本より先進的、楽しい。

福田です。アメリカで授業を受けていると、特に違いに目がいくのが僕の目ならではというかやはりICT教育。日本ではせいぜい書画カメラやプロジェクタでスライドを使うぐらいですが(少なくとも僕が通っていた,る学校ではそうです)、アメリカでは様々なソリューションが用いられています。ここでは、私が通っているクラスで用いられているソリューション4選をご紹介します。

                       

Kahoot!

Kahoot! トップページ スクリーンショット

Kahoot!は2013年にノルウェーで創業した、Bring Your Own Device(BYOD,私物デバイス持ち込み)をベースにしたICT教育ソリューションです。Kahoot!はざっくりいうと教師のPCと生徒のスマホとかタブレットとかPCを繋いでリアルタイムで2~4択の時間制限付きクイズを出すものです。正解すると答えをタップしたまでの時間が早ければ早いほどポイントが多くもらえます。逆に外れるとポイント0。ランキングもそのあと表示されて上位5名のポイントと名前が表示されます。また、生徒側のデバイスにも順位が一つ上の人に追いつくには何ポイントが必要か、それからその人の名前が表示されます。

授業中の写真は撮れない(肖像権などが面倒な)ので、大体の画面の流れを紹介します。

  1. まず教師側のPCで問題を作るなり選ぶなりする
  2. その問題を選んでPIN番号(確か6桁)を表示させ、生徒に入力させる(生徒側はそのあとニックネームなども入力)
  3. ある程度の人が参加したらStartを押す
  4. クイズの問いが出てきて、猶予時間として5秒間待つ(生徒側にはカウントダウン)
  5. 設定された時間内のうちに数択の中から一つを選ぶ(教師側のPCに答えの候補と対応する記号や色が表示され、生徒側は記号、色の部分をタップして答える)
  6. 指定時間経過後か全員答えたか、ないしはSkipを押すと正解発表(正解の候補にチェックがつき、生徒側には正解または不正解のマーク、および正解の場合にはポイント付加のアニメーションが行われる)
  7. Nextを教師が押して答えの解説ページへ(生徒側そのまま)
  8. Nextを教師が押して上位5名ランキング発表(同じくそのまま)
  9. 以下そのセットに存在する問題終了まで4~8の繰り返し
  10. 最終問題終了後、生徒側端末でアンケートを行い終了。教師側は個別の生徒の正誤を確認できるExcelファイルをダウンロード可能

といった感じです。
まあ、日本の学校は持ち込み禁止あるいは持ち込めても使用禁止が多いので無理な感じですが、私が通っている山吹高校などでは十分導入可能そうなプロダクトです(ほとんどの一般教室にはプロジェクターがあってスマホ持ち込み自由、授業中やっている人結構いる)。
ユーザー数は生徒と教師合わせて5000万人超だそうです。
これは半数超のクラスで導入されています(私が履修中の教科のうちスペイン語、歴史、生物、英語。導入されていないのは数学と美術のみ)。

技術的にはWebSocketかXML Http Request(確証はありませんがおそらく前者)を用いているものと思われます。
また、日本語対応か少し設定をいじったりして調べてみましたが、2016年10月29日現在、英語のみですので少々ハードルが高いです。
ですが、生徒の中で一番満足度が高く、かつ習得効果も高いので非常にオススメです。

Kahoot! 教師向けページ
Kahoot! 生徒向けページ

Quizlet

こちらは日本語対応。単語カード作成や習熟確認、本番テスト作成などを一元化してできるサービスです。
Quizletは半数のクラスで導入されています(スペイン語、生物、英語)。
先生はQuizletのIDを黒板に書いておき、そのIDを生徒が入力することで単語などを見ることができるようになっています。

(画像は極端に縮小しています。ご覧になられる場合はクリックしてください、1200×8888px,およそ8MBと巨大です)。

Quizlet 例

単語カードなどはこんな感じです。

まずキーワードが表示されて…

perfecto

で、カードをタップすると答えが表示。

pakaben

右下にある▶︎ボタンで次に進めます。

模擬テストの方は答えを完全手入力します。あんまりこっちの方はネタがないので省略。

クラスを作り、そこでQuizletのリストを頒布することもできます。

生徒の評価はまずまずです。悪くもなければ特に良くもない。効果はありますね。僕自身が実感しました。

Quizlet

Remind

正式名称は「Remind 101」という単純なリマインダーサービスです。アプリまたはSMSをベースにした通知を行なっています。アメリカでは5桁、または6桁のSMS専用番号「ショートコード」というものが運用されています。これを利用して各先生へのリマインダーに登録を行います。番号は「81010」です。ここに、先生から提示されたID「@ほにゃらら」を本文に入れて送信します。名前や親、教師、生徒の種別を入れると利用が開始できます。リマインダーが登録されると、SMS(この番号はショートコードではなくなります)で(教科名): (通知内容)が来ます。生徒はこれに返信することで先生にメッセージを送ることもできます。日本では「81010」は当然使えるわけがないので、アプリ専用となっています。
先生側はアカウントを作ってIDを伝えるだけです。現状英語のみ(日本語は存在しない)です。これは2つのクラスで用いられています(歴史、スペイン語)。
あんまりにシンプルかつスクショを撮るまでもない超単純なサービスなのでスクショ省略します

Remind

Google Classroom

Google Apps for Educationに付属してくるサービスです。「Remind」と同じようなサービスです。強いて言えば宿題提出機能がついていて、添付ファイルをつけて送れること、SMS機能がないこと、ぐらいでしょうか。
特に解説するような機能もないし、参加する際もPINを入力するだけなので詳しい解説は省略します。2つのクラスと部活が利用しています(合唱部と生物、それから英語)。

Google Classroom

おそらくGoogleのことですし日本語対応はしているものと思われます。

Google Classroom

まとめ

これらを上手く使えばなんか通信制の高校とか作れそうな気が否めないです。

また、あまり日本の中学校や高校などではこれらを用いた例を聞きませんが、是非とも導入を検討していただきたい各ソリューションです。
(今気づいたけど説明を極限まで省いていて相当なクソ記事ですねこれ…なのに2700文字もあるのは大体Kahoot!のせい。)

この記事は最終編集から一年以上経過しております。この記事に書かれた内容をご利用・実践される際は十分ご注意ください。

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