身内に不幸があった場合に最優先・大幅値引きでアメリカから帰れる裏技
福田です。な〜んとなくDeltaのサイトを見ていたら「ビリーブメント運賃」という項目を発見しました。これを使うと、身内に不幸があった場合に、優先的に座席を確保してもらえて、なおかつ同会社の中で、ほとんどの場合においての最安値(知っている限りではおよそ70%引きという例もあり)で帰ることができます。この制度についての解説をしていこうと思います。
ビリーブメント運賃とは?
ビリーブメント、すなわち死別、などを意味する言葉で、それに運賃を付け足した、直訳すれば「死別運賃」となります。意訳すると「死別した近親者向けの割引運賃」とでもいいましょうか。先ほども書きましたが、大幅割引(ほとんどの場合において最安値、下手すると格安航空より安くなる場合もある)の、あんまり知られていない制度です。
このサービスを提供している航空会社
このサービスを提供している航空会社は基本北米大陸系の最大手航空会社、そのうちでもごく数社に限られています。私が確認した限りでは、次の航空会社が利用可能とのことです。
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デルタ、エア・カナダの場合は、日本行きであれば必ず最初っから割引運賃でいけます。ユナイテッド航空の場合は、後日返金対応にて割引を行うそうです。ただし、ユナイテッド航空の場合は予約変更の分しか返金してもらえないとのこと。また、アメリカンエアラインは提供していないとのことです。昔はアメリカンエアラインもユナイテッド航空も、デルタなどと同じく割引運賃(ユナイテッド航空は5%引き)がありましたが、おそらく利益追及主義に走った結果なくなってしまいました。結論から言うと、人道的制度がある二社は最強。JALとかANAは鼻っから用意せずに「そのまま当日にある割引運賃探して帰れや」、とのことでした。冷たいなあ。
予約方法
ここではデルタ及びエア・カナダについての予約方法をご説明いたします。
まず、予約はオンラインからは絶対にできません。コールセンターに電話する必要があります。デルタの場合、アメリカからトールフリー番号「800-221-1212」にかけるか、日本からナビダイヤル「0570-077-733」または「050-3850-8388」に電話します。個人的には一つ目の電話番号では日本語通訳にありつける保証がないため、後ろ二つの番号をお使いになられることをお勧めします。アメリカからでも三つ目の番号は+81をつけて頭の0を抜けば繋がります。ちなみに日本語サポートは日本時間朝9時から夜8時までしかやっていないので、もしそれ以外の時にチケットが欲しいなら英語で話さなければなりません。
また、デルタの場合予約前にマイレージサービスに登録する必要があります。訃報を聞いてからでもOKとのことです。
デルタグループの場合は、
- 叔父、叔母
- おい・めい
- 自分の子供(孫含む)・兄弟姉妹
- 両親(祖父母含む)
- 夫または妻・婚約者
で適用可能とのこと。必要な情報は次の通りとのことです。
- 自分と当該の方の続柄
- 葬祭施設・病院などの名前と電話番号
- 看取りに立ち会った医師の名前
例としてあげれば、私の祖母の場合は自宅だったので、もし帰る場合は葬祭施設の番号を伝えます。なお、亡くなってから、または危篤になってから7日以内に日本に向けて出発しない場合は無効とのことです。
エア・カナダの場合もまた、コールセンターに電話します。アメリカからトールフリーの「1-888-247-2262」、または日本からナビダイヤル「0570-014-787」、それか「03-4335-9300」に電話します。こちらもまた、日本語が使える保証のある後ろ二つを選んだ方が望ましいでしょう。こちらは平日日本時間朝9時から18時、土曜日日本時間9時から13時まで受け付けているとのことです。
エア・カナダの場合は
- 夫・妻・婚約者(同性も含む)
- 子供(養子・孫・ひ孫・継子含む)
- 親(継親・祖父母・曾祖父母・義理・婚約者の親含む)
- 娘、息子、父母(義理・婚約者の娘・息子・父母を含む)
- 兄弟姉妹(血のつながらない・片親の血がつながった・義理・婚約者の兄弟姉妹を含む)
- 成年後見人(ただし裁判所の証明必要・配偶者含む)
で使えるとのこと。必要な情報は次の通りです。
- 日本にいる遺族の方のお名前
- 病院および立会い医師の名前と所在地、または以下のもの
- 葬儀場(葬儀の日程も必要)
です。ちょっとこっちは自宅で息を引き取った場合は面倒ですね。日程を知らないといけないので。
マイレージは?
マイレージはデルタの場合、大幅割引エコノミー区分(予約クラス:U、T、X、V、E)が適用されるので、通常のマイレージ加算が100%だとすると、運賃の50%分がマイレージに加算されます。まあ、普段より少ないですが、しょうがないですね。と言うかそこのあなた、身内の不幸で金をせしめようなんて考えていないでしょうね!?(人のこと言えない
まとめ
僕だって本当は帰りたいんです。それに、留学で使った航空会社がデルタでちゃっかりマイレージを横取りしていたので、実はデルタの会員なんです。と言うわけで、このシステムが使えるのですが帰れない・帰らせてくれないのです。親不孝ですが。帰れる方はこの超人道的大正義なプログラムを使って帰国されるのがせめてもの恩義だと思います。
参照元:
ビリーブメント運賃について(デルタ航空)
忌引割引(エア・カナダ)
この記事は最終編集から一年以上経過しております。この記事に書かれた内容をご利用・実践される際は十分ご注意ください。